映画「赤ひげ」のストーリー
主人公の保本登(加山雄三)が小石川養生所の大きな門をくぐるシーンから始まります。
養生所の責任者、新出去定(三船敏郎)に会えと言われてきた保本は、
意図せず養生所の
ドクターとして働くよう段取られてしまいました。
長崎へ遊学(留学)した保本は、帰ってくれば父の友人、天野源伯が推薦し幕府の医学機関への出仕と
天野の娘で許嫁のちぐさ
(藤山陽子)との結婚が決まっていました。しかし、ちぐさは保本の遊学中に
他の男と恋仲になり、子どもまで生んでいました。
納得出来ない保本でしたが、幕府からの辞令であるため勝手に出ては行けません。
ストライキを起こし、新出が自分を追い出すまで勤務にもつかず不貞寝を決め込むにしました。
新出が不在の夜、養生所の敷地内の座敷牢に閉じ込められた若い狂女(香川京子)が、
保本の部屋に忍び込みます。
何人もの男を殺した娘と知りながら、その美しさに惑わされ、
隙を見せた保本は殺されかけますが、
間一髪で新出に救われます。怪我を負った保本を新出は叱らず「恥じることはないが、懲りるだけは懲りろ」と治療をします。
その後のストーリー
勤務に復帰した保本は、新出の往診に同行します。松平壱岐(千葉信男)や和泉屋徳兵衛(志村喬)といった実力者の上前をハネて、
裏長屋にすむ最下層の人間たちの
治療費にあてる新出は、同時に社会が貧困や無知といった矛盾を生み、
人間の命や幸福を奪っていく現実から目を逸らしていなかったわけです。
許嫁のちぐさに裏切られる等心の傷を負っていた保本は成長を遂げ、ちぐさの妹であるまさえ(内藤洋子)との結納の席で、
天野の推薦で決まった幕府への出仕はせず、小石川養生所で勤務を続けたいが合意してくれるかと、まさえに問い、
彼女の気持ちを確かめます。
ラスト、保本は新出と小石川養生所へ続く坂を上りながら、己の決意を伝えています。
自分が決して尊敬されるべき人物ではなく、無力なドクターでしかないと新出は語り、保本の情熱を無軌道なものと拒絶しますが、
保本はあきらめず、最後に新出は保本へ忠告します。
「お前は必ず後悔する」
「試してみましょう」